「応援したい会社」プロジェクト

社会に必要とされる「応援したい会社」と「働くことで成長したい若者」をつなぐ。

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「応援したい会社」訪問記Vol.8 【株式会社空調服】 ~元ソニーの発明家が生んだ「汗流して働く人」のための作業服~

空調服さん探訪

3000人の社会人から教えてもらった「応援したい会社」のなかから、「この会社に話をきいてみたいな!」とメンバーが感じた会社を訪問しています。

「応援したい会社」8社目は、「空調服」という他にはないユニークな作業服を開発・製造・販売している「株式会社 空調服」さんです。

kuchofuku logo


<基本情報>
会社名   株式会社空調服 
所在地   埼玉県戸田市
設立    平成16年2月
従業員数  10名
事業内容  空調服及び関連商品の企画・販売
        空調ベッドの販売
        空調ざぶとんの販売
        遠赤外線面相発熱ベストの販売
URL    http://www.9229.co.jp/

<「応援したい」会社情報(アンケートの結果情報)>
この会社の良さ 
「服に付いた小型ファンで、服の中に外気を取り入れ、体の表面に大量の風を流すことで、汗を気化させて、涼しく快適にすごせる。使用するエネルギーも少なく、環境にも良いから」

<訪問記(2012年10月30日)>

埼玉県戸田市にある株式会社空調服の創業者で代表取締役社長の市ヶ谷さんと社員の片見さんのところに、上智大学1年の丸山貴大さんとプロジェクトメンバーの谷田、與良で訪問してきました。

kuchofuku meeting

市ヶ谷さんはもともと、ソニーでブラウン管などの研究開発をしていました。
ソニー創業者である井深さんや盛田さんが現役のころから働かれていて、声をかけてもらったこともあったそうです。その頃のソニーは本当にいろんな挑戦ができたと言います。フォーマルではないアングラでの研究からも、新しくて面白いモノや技術がたくさん生まれていたとのこと。
しかし、組織が大きくなってくるにつれてできないことが増えてきた。

そして平成三年に「もっと好きなことがやりたい」とソニーを退職し、「セフト研究所」を立ち上げました。
そこでは発明家の血が騒いで特許を取り続けました。年間3000万円をつぎ込んだ年もあったと言います。
「自分は生粋の発明家気質」だと、市ヶ谷さんはおっしゃいます。

ちなみに市ヶ谷さんは発明のコツをこう言いました。

①自分が素人な分野でまずは考える
②その分野の勉強はわざとやらない。専門書は読まない
③テーマを見つけたら、専門書読んで深めていく

これがどういうことかというのは、空調服の開発秘話からわかっていきました。

効率のいい、エネルギーを使わないクーラーを試作していたときのことです。
上記の発明のコツにもあるとおり、クーラーは市ヶ谷さんの専門外領域でした。

あるときふと、

「そもそも、部屋全体を涼しくする必要って、ないんじゃないだろうか?」

と気づいたとのことです。

kuchofuku meeting2


この発想、びっくりしました。
そうか、これが発明の入口なのか!と知りました。

そして、市ヶ谷さんが幼い頃から感じてきた疑問が重なってきたと言います。

「気温30度だと暑いのに、水温30度は涼しいのは、なんでだろう?」

水温30度の世界を、空気の中につくることはできないか。

そういう発想から、空調服は生まれました。
風を外から送り込み、首元だけから出し続けることで、常に涼しい状態が保てるのではないか。
さらには、外から送り込んた空気で汗を蒸発させることで、より涼しくなるのではないか。

そして試行錯誤した末に、この仮説を実現させたとのことです。
この技術・製品は、人の快適な温度を大幅に(25度から33度くらいに)広げたと言います。
ちなにみこの理論は「生理クーラー理論」といいます。私はうまく説明できないので、興味のある方はこちらをご覧ください。

↓こちらが生理クーラー理論です↓
http://www.9229.co.jp/about_principle.html

2004年、株式会社ピーシーツービーという会社を立ち上げて、「空調服」の販売を開始しました(同時に寝具、座布団も開発したとのこと)。
新規性もあり、社会から注目されるようになってきました。
2003年ころからメディアでも取り上げられる機会が増えてきて、「空調服」ブランドの認知度が高まってきました。
そして2005年、いっそのことということで社名を「株式会社空調服」に変更しました。

kuchofuku.jpg


お客様は中小企業がメイン。大企業はユニフォームに対する制約が多すぎて、なかなか受注には至らないとのことです。
ただ、現在は売上が順調に推移しているため、わざわざ大手を攻めようとはしていません。
昨年度は、前年対比で180%、今年度もかなり順調とのことで、営業も積極的にはしていないとのこと。
「汗を流して働く人」全てが市場(特に建設現場や工場がメイン)になるので、まだまだ需要があると言います。特許を取っているが故の強さでもあります。

独自性のある商材を持っていることは、大きな強みになりますよね。

ただ、実際に話だけ聞いていても、なかなか良さが伝わってこないのも事実でした。

「確かにいいんだろうけど…。わかんないなあ。」

ということで、試着をさせてもらうことに。

maruyama.jpg
試着をしてみた学生の丸山さん


私も着てみると・・・良さをすぐに実感できました!
百聞は一見にしかず、ではなく、百見は一着にしかず、という言葉を作りたいくらいです。

企業にとって、製品やサービスを体験・体感してもらうこと。

この重要性を強く再認識しました。

そして、もっと空調服を体感できる場所があればいいのにな、と感じました。

さて、まだまだ書き足りないのですが、そろそろ学生さんの感想に移りたいと思います。

=========== ここから ==========

応援したい会社 インタビュー 
株式会社空調服 市ヶ谷社長、片見様
上智大学1年 丸山貴大

 今回、私は埼玉県戸田市にある株式会社空調服さんに訪問させていただきました。大学1年生の自分にとって企業を「訪問」するのは初めての経験でしたが、多くのことを学ばせていただきました。
 元SONY、発明家として空調服を起業し成長させた社長の市ヶ谷さん、社員の片見さんに起業当時からのお話を伺い、印象に残ったお話があります。
 それは、市ヶ谷さんがこの株式会社空調服の看板商品である「空調服」を発明した時の話です。市ヶ谷さんは、空調服を発明する前に「30度のお湯」と「30度の部屋」はどうして感じ方が違うのかと思ったそうです。そして、市ヶ谷さんはそれが水と空気の違い。つまり30度のものと密着するかしないかの違いだと考え、涼しい空気を服に通し暑い外気と密着することを防ぐことで、涼しさが生む空調服を思いついたそうです。このエピソードに社長の市ヶ谷さんの発明家としての凄さを感じました。
 市ヶ谷さんや社員の方から起業の時から現在までの話を聞く中で、驚いた話が幾つかあります。
 一つ目は、空調服さんが営業をほとんどおこなっていない点です。お話を聞くと現在、空調服では商品を販売する際、ほとんど営業活動をおこなっていないそうです。口コミで空調服の評判を聞き、購入する人が大半で、その購入者も一度使いだしたら空調服を使わないで仕事をすることはできないようになってしまうそうです。自分も、空調服を試着させてもいただいた際、見た目以上の涼しさ、快適さに驚きました。夏場、工場勤務や建築業の方は、この空調服が必須になるということ身をもって感じ、企業とユーザーの信頼関係で商売というものが成り立っているんだと改めて思いました。
 二つ目は、開発当初からほとんどなにも空調服に変更点がないという点です。空気を送り出す動力にバッテリーを搭載した以外変更点がないという空調服。大学1年生の自分にとってこのような発明した商品を売り続けている企業は、ケータイ販売会社のようにマイナーチェンジを繰り返し、新規のユーザーや昔からのユーザーに新しい商品を買ってもらうものかと考えていました。しかし、空調服は変更点がなくとも、新規のユーザーにも昔からのユーザーにも購入されています。空調服の中毒性を感じるとともに、もっと新しい色を作ったり、ユーザーの要望に答えた商品を販売すればもっと売れるのではないかと感じました。
 
 しかし、初めて行った企業訪問で一番良かったと思う点は、大学1年生の間にこれからの可能性を感じることができる中小企業を見ることができ、その社長さん社員さんとお話をできた点です。今の時代、大学生は就職活動の時、大企業を中心に就職活動を行い、中小企業に見向きのもしないというお話を昔聞いたことがあります。このまま就職活動を迎えていたら自分もそうなっていたかもしれません。今回の訪問で、自分で中小企業の魅力を感じることができました。大企業では見つけることの難しいこれからの成長する可能性や自分が能動的に発明などで動くことができる社風が今回の株式会社空調服にはありました。自分にとって、就職活動はまだ先の話ですが、企業に対する視野が広がることができました。多くの学生が、大企業だけでなく他の企業をみることが出来れば、自分のように感じ、就職活動に変化が起きるのではないかと思います。
 2時間ほどの時間でしたが、大変充実した時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

=========== ここまで ==========

大学1年生から中小企業に訪問して社長や社員さんの話を聞く機会は、もっとあってもいいのかもしれないと思いました。丸山さんにとってもいい機会となったようです。

さて、ここまでの話だけだと、きれいで、うらやましい話ばかりに感じるでしょう。
しかし、失敗や苦労も多々あったといいます。今もまだあるといいます。
そのあたりも誠実にお話ししてくださいました。

市ヶ谷さんは、こうおっしゃりました。

「発明家が陥りがちな罠にはまりましたよ。2004、5年にメディアに取り上げられて、勢いに乗って、中国工場をつくるのに投資したり、在庫をたくさん抱え過ぎたり。失敗をたくさんしてきました。
また、最初はオフィスで働く人とかにも広げようとしてきましたが、途中からわかってきたんです。「汗流して働く人のための作業服である」ということに。数年前ようやくたどり着きました。
そんなこともあり、ここ数年でようやく復活してきたというのが、実は正直なところなんです。」

発明家が陥りがちな罠。

発明家に限らず、うまくいっている時に陥りがちなことなのでしょうが、その事実を誠実に話せる市ヶ谷さんを素敵だと思いました。

さらに、今後の構想と、いま抱えている課題についても聞いてみました。

「まずは、寝具と座布団を伸ばしていきたい。
そして、空調服を「実用品」にしていきたい。
建築関係や工場を中心に、まだまだ需要あるはずです。」
 
寝具と座布団は、作業服とは違って、消費者向け商材です。
寝具に関してはライセンスビジネスをしているため自社ブランドを抱えていませんが、原価がかからないライセンス収入が大事。特許がある間に広げたい。
座布団は自社ブランドです。楽天市場などで販売しているそうです。製品の良さをもっと体感してもらえる機会を増やしていきたい。

一方、自分たちはデザインセンスがないと言います。
例えば空調服。発売当初よりデザイン変更してこなくても売れてはいるものの、これでいいとは思っていません。
これからはデザイン面にも力をいれていいたいと、課題として認識していました。

kuchofuku shacho

また、今後の組織体制をどうするか。
このことも大きな課題だといいます。
市ヶ谷さんは今年65歳。製品が売れてきたら社内体制をどうにかしていこうと思ってやってきたが、ずるずるきてしまった。特許が切れる前になんとかしなければ。流通体系もつくりあげていきたい。事業継承という大きな課題を抱えています。

今回のインタビューに若手の片見さんという方が同席してくださいました。
片見さんは2005年に新卒でこの会社に入社しました。学生時代に普通の就職活動も行いましたが、縁があって「働かないか」と言われる機会があり、最初何の会社かわからなかったが、実際に空調服を着てみて「これは面白そうだな」と思って入社を決意したとのことです。
そんな片見さんは「この夏は結構商品が出た。ただ、毎年冬が厳しいので、冬にも売れるようにしていきたい」と語ってくれました。


「応援したい会社」プロジェクトでは、
『世の中の人たちが応援したいと感じる会社が、もっと世の中から応援される社会にしたい』
と考えています。
いずれは、販売・宣伝・デザインといった業務面や、
事業承継と大きな経営課題に対しても、何か応援していければとも考えています。
第3者だからこそできる「新しい応援のカタチ」を考えていきたいと思いました。

追伸:空調服さんの商品は楽天でもみれます。
   どんなものがあるのかなーってくらいで、ぜひご覧ください!

空調服

http://www.rakuten.co.jp/pc2b/

プロセスデザイナー 與良昌浩

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テーマ:企業経営 - ジャンル:ビジネス

  1. 2012/11/15(木) 07:30:00|
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まとめ【「応援したい会社」訪】

空調服さん探訪3000人の社会人から教えてもらった「応援したい会社」のなかから、「この会社に話をきいて
  1. 2012/11/17(土) 05:46:44 |
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